月
文部省唱歌
東京都西東京市
出た出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が
隠れた 雲に
黒い黒い まっ黒い
墨のような 雲に
また出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が
(明治43年)
鉄道唱歌
作詞 : 大和田 建樹 / 作曲 : 多 梅稚
宮崎県高千穂町
汽笛一声(きてきいっせい) 新橋を
はやわが汽車は 離(はな)れたり
愛宕(あたご)の山に 入(い)りのこる
月を旅路(たびじ)の 友として
右は高輪(たかなわ)泉岳寺(せんがくじ)
四十七士の 墓(はか)どころ
雪は消えても 消えのこる
名は千載(せんざい)の 後までも
窓より近く 品川の
台場(だいば)も見えて 波白く
海のあなたに うすがすむ
山は上総(かずさ)か 房州(ぼうしゅう)か
(明治33年)
電車ごっこ
作詞 : 井上 赳 / 作曲 : 信時 潔
東京都立川市
運転手(うんてんしゅ)は 君だ
車掌(しゃしょう)は 僕だ
あとの四人が 電車のお客
お乗りは お早く
動きます ちんちん
運転手は 上手(じょうず)
電車は 早い
つぎは上野の 公園前だ
お降りは お早く
動きます ちんちん
(昭和7年)