ないしょ話
作詞 : 結城よしを
北海道鶴居村
ないしょ ないしょ
ないしょの話は あのねのね
にこにこ にっこり
ね かあちゃん
お耳へ こっそり あのねのね
坊やのお願い きいてよね
ないしょ ないしょ
ないしょのお願い あのねのね
あしたの日曜
ね かあちゃん
ほんとにいいでしょ あのねのね
坊やの おねがい きいてよね
(昭和14年)
仲良し小道
作詞 : 三苫やすし / 作曲 : 河村光陽
山形県酒田市
仲よし小道は どこの道
いつも学校へ みよちゃんと
ランドセル背負(しょ)って 元気よく
お歌をうたって 通う道
仲よし小道は うれしいな
いつもとなりの みよちゃんが
にこにこ あそびに かけてくる
なんなん なの花 匂(にお)う道
仲よし小道の 小川には
とんとん板橋(いたばし) かけてある
仲よく並んで 腰かけて
お話するのよ たのしいな
仲よし小道の 日暮れには
母(かあ)さまお家で お呼びです
さよなら さよなら また明日
お手々をふりふり さようなら
(昭和14年)
なつかしきヴァージニア
作曲 : J.Bland
NZ ロトルア
Carry me back to old Virginny,
There's where the cotton and the corn and tatoes grow,
There's where the birds warble sweet in the spring time.
There's where the old darkey's heart am long'd to go,
There's where I labor'd so hard for old massa,
Day after day in the field of yellow corn,
No place on earth do I love more sin cerely,
Than old Virginny, the state where
I was born.
(1878年)
懐かしの我がケンタッキーの家
作曲 : S.C.Foster
北海道美瑛町
The sun shines bright in my old Kentucky home,
'Tis summer, the darkies are gay,
The corn top's ripe and the meadow's in the bloom,
While the birds make music all the day.
The young folks roll on the little cabin floor,
All merry, all happy and blight:
By'n' by Hard Times comes a knocking at the door,
Then my old Kentucky Home,
good night !
Weep no more, my lady,
Oh ! weep no more today !
We will sing one song for the old Kentucky Home,
For the old Kentucky Home, for away.
(1852年)
夏は来ぬ
作詞 : 佐々木信綱 / 作曲 小山作之助
長野県松本市
卯(う)の花の 匂(にお)う垣根に
時鳥(ほととぎす) 早やも来なきて
忍(しのび)音(ね)もらす 夏は来ぬ
五月雨(さみだれ)の そそぐ山田に
早乙女(さおとめ)が
裳裾(もすそ)ぬらして
玉苗(たまなえ)植(う)うる 夏は来ぬ
橘(たちばな)の かおる軒端(のきば)の
窓近く 蛍(ほたる)飛びかい
おこたり諌(いさ)むる 夏は来ぬ
棟(おうち)ちる 川べの宿
門(かど)遠く 水鶏(くいな)声して
夕月すずしき 夏は来ぬ
五月闇(さつきやみ) 蛍とびかい
水鶏(くいな)鳴き 卯の花咲きて
早苗(さなえ)植えわたす 夏は来ぬ
(明治29年)
七つの子
作詞 : 野口雨情 / 作曲 : 本居長世
東京都調布市
からす なぜ啼(な)くの
からすは山に
可愛(かわい)い 七つの
子があるからよ
可愛い可愛いと からすは啼くの
可愛い可愛いと 啼くんだよ
山の古巣(ふるす)へ
いって見てごらん
丸い眼(め)をした
いい子だよ
(大正10年)
平城山(ならやま)
作詞 : 北見志保子
福島県会津若松市
人恋(ひとこ)うは
悲しきものと
平城山(ならやま)に
もとおり来つつ
堪(た)え難(がた)かりき
いにしえも
夫(つま)に恋いつつ
越えしとう
平城山の路(みち)に
涙おとしぬ
(昭和10年)
庭の千草
作詞 : 里見 義 / アイルランド民謡
埼玉県さいたま市
庭の千草も 虫の音も
枯(か)れて 淋(さび)しく
なりにけり
ああ 白菊(しらぎく)
ああ 白菊
ひとり遅れて
咲きにけり
露(つゆ)に たわむや 菊の花
霜(しも)に おごるや 菊の花
ああ あわれ あわれ
ああ 白菊
人の操(みさお)も
かくてこそ
(明治17年)
野薔薇(のばら)
作詞 : 近藤朔風 / 作曲 : ウェルナー
/ 作曲 : シューベルト
栃木県岩舟町
童(わらべ)は見たり 野なかのばら
清らに咲ける その色愛(め)でつ
飽(あ)かずながむ
紅(くれない)におう 野なかのばら
手折(たお)りてゆかん 野なかのばら
手折らば手折れ 思い出ぐさに
君を刺(さ)さん
紅におう 野なかのばら
童は折りぬ 野なかのばら
折られてあわれ 清らの色香(いろか)
永久(とわ)にあせぬ
紅におう 野なかのばら
(明治42年)